頂き物−小説
『小話』
ここはどこ?
・・・なぁんて、記憶喪失のお姫様じゃないんだから。
でも一番適切な言葉かもしれない。
どこかわからない、でも不思議なところ。
うん。不思議。
それが一番ぴったりくる。
物質があるわけじゃない。
だからといって何も無いわけじゃない。
言葉に表すとしたら・・・。
そうそう『感じる』場所。
呼吸をしなくても生きている。
目を閉じていても雰囲気がわかる。
動かなくても移動してる。
なんか、そんな『感じ』
でも耳をすましても何も聴こえなくて。
歩こうとしても動かなくて。
ちょっと不便かも。
だけど。
ここの空気は好き。
ふわふわ漂ってるみたい。
なんか・・・楽・・・。
「ちょっ・・・!起きて!」
ふぇ?・・・誰?
ここって誰かいるの??
「まったく、いつまで寝てんだよ」
あ・・・。そっか・・・。
「電話しても出ないから、心配してたんだよ」
全部。わかったかも。
「へへ〜。おはよ」
「・・・おはよ」
もうあの場所には行けないのかな?
も一回行ってみたいけど・・・。
「はい!早く着替える!」
「なんで?」
「でかけるんだろ?」
「・・・そっか・・・」
この場所で充分かも。